Kodak color pater

つい先ほど、理策さんからKodakのカラーペーパーが突然生産終了した、と聞かされ絶叫。

http://www.nationalphoto.co.jp/1F/kodak_news_04.htm

せめて受注生産にしてくれればいいのに、日々この紙に頼って作品を生み出している写真家たちに対するリスペクトも、フラッグシップ・メーカーとしての企業倫理もこの会社は全然持ち合わせていないらしい。

シリーズ「写真を体感する」WS申込み受付開始

横浜美術館×横浜市民ギャラリーあざみ野合同企画「シリーズ・写真史を体感する」連続講座の申込みが、横浜美術館HPにて今日から受付開始しました。

横浜美術館市民のアトリエ: http://www.yaf.or.jp/yma/citizen/003_1/

先日もご案内しましたとおり、ダゲレオタイプをはじめ、湿式コロジオン法やゴム印画法など、写真史初期の技法を作品鑑賞とともに実際に制作できる、またとない機会です。ご興味のある方はぜひ、ご参加ください。

Marebito School presents(春の脈)Vein in Early Spring

e-flyer1

マレビトスクールpresents「写真のリレー」プロジェクト vol.1
『(春の脈)Vein in Early Spring』撮り下し作品展示

会期● 2010年3月8日~4月30日ごろまで ※営業時間は11:30-15:00まで(ラストオーダー時刻は14:30)※土日休館となりますのでご注意ください。
場所○ cafe & restaurant engawa
www.engawa-hayama.com/
〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色1664-1 電話:046-827-7188
※駐車場3台有。

marebito school presents: “Relay of Photograph” Project vol.1
Takashi Arai  ____ Vein in Early Spring

8 March – 30 April 2010 (closed on Sat. and Sun.) 11:30 – 15:00 LO 14:30
cafe & restaurant engawa, Hayama
www.engawa-hayama.com/
tel. 046-827-7188

[MAP]

「(春の脈)Vein of Early Spring」

逗葉新道を降りて長いトンネルを抜けたあたりに、「水源地入口」をしめす標識が立っている。
道のわきの小さな囲いに湧き水が流れ出していて、その奥の水屋で見えない水源がかすかな泡音を立てている。
かつてこの水源から山の反対側の一色・御用邸へ、清冽な湧水が供給されていたと聞く。

この水源地を起点に、山の方へひっそりとのびる古道を辿って、リスやコジュケイ、レンジャクの立てる密やかな音に耳を澄ませながら、透明な春の気配を追い、隠された鳥の巣に目を凝らすようして、一歩ずつ進んだ。
水源地から上山口、子安、子産石の方へ・・・大楠山へ、そして半島の真裏、走水へ。
それは、地中深く張り巡らされた見えない水脈を探す道行きだったのかも知れない。

2010年3月

This is the latest news from Takashi Arai. I’m pleased to announce that my works are now exhibited at cafe & restaurant engawa.

I offered 3 photographs newly taken in the woods of Hayama, for engawa’s beautiful space in the style of Japanese tea-ceremony pavilion. The coastal area in Hayama is well known as a scenic spot in Miura peninsula, but this time I focused on the other side of Hayama: grassy hillside and the ancient trails in the heart of Mt.Ogusu.

This project is produced by marebito-school, the art collective currently I’m working with.
Marebito-school provides the series of workshops and events related to photography. We receive a commission to make high-end chemical developed photographs in perfectly harmonized frames on demand, as “Relay of photograph” project. For further information, please check www.marebito-school.com.

新井卓より、今年最初の小さな展示のご案内です。

今週月曜より、葉山のレストランengawaに写真作品を3点展示しています。
海辺の少し早い春を、生まれ変わったengawaの空間で写真と一緒にぜひお楽しみください!

今回の展示は、写真のワークショップ集団・マレビトスクールによる「写真のリレー」プロジェクトの第一弾として、engawaのリニューアルに合わせて企画されました。

→「写真のリレー」とは??


marebito school 「写真のリレー」プロジェクト

marebito school 「写真のリレー」

「写真のリレー」は、写真のワークショップ集団・マレビト・スクールによる、個人宅や事務所、商店、病院施設などの様々な空間を<ほんものの写真を飾る>ことで生まれ変わらせるプロジェクトです。

今回、そのパイロット企画として、3月にリニューアル・オープンを迎えたengawaの依頼を受け、現地で綿密な打ち合わせを進めながら、写真の撮りおろし、プリント、額装から設置までを行いました。

[photo:作業風景]

今回テーマとなったのは、地元・葉山を新しい視点でとらえた写真を撮ること、そして歴史ある古民家の空間にマッチしたプリント、額装の方法を探ることでした。
レディ・メイドのインテリア・アートとも、ギャラリーで扱われるコレクター向けの現代アートとも違った、世界でただひとつの空間にチューン・アップされた写真のたたずまいを、ぜひご高覧いただければと思います。

※マレビトスクール「写真のリレー」制作チームでは、空間に共鳴する写真作品の依頼制作を承っております。
詳しくは、こちらからお気軽にお問い合わせください
→ マレビトスクールHP ■ http://marebito-school.com/


【マレビトスクール「写真のリレー」制作チーム】

■新井卓 Takashi Arai [step 1. 撮影]
写真家。広告写真制作会社を経て2006年に独立、横浜のスタジオ兼事務所を拠点に活動している。各種メディア、書籍、広告などの撮影を手がける傍ら、国内外の美術館、ギャラリー、大学、地域NPOなどと連携して制作活動を展開する。写真黎明期の技法・ダゲレオタイプ(銀板写真)を手がける、現代において数少ない写真家のひとり。
2010年より東京綜合写真専門学校非常勤講師。
http://www.TakashiArai.com

■久保元幸 Motoyuki Kubo [step 2. プリント]
「ザ・プリンツ」代表。1948年東京生まれ。写真家小林正昭氏に師事。1990年モノクロ・カスタムプリント「ザ・プリンツ」を設立。現在ゼラチンシルバープリント、プラチナプリントをはじめとするオルタナティブプロセス、インクジェットデジタルプリントのラボサービスとワークショップを行っている。2006年4月よりライカ銀座店で「ライカプレミアムプリントサービス」を提供中。2009年10月より千葉大学大学院・融合科学研究科客員教授に就任。
http://blog.livedoor.jp/motoyukikubo/

■柿島貴志 Takashi Kakishima [step 3. 額装/空間設置]
アートフォトレーベル photta-lot 主宰。イギリスの美術大学にて写真を学ぶ。帰国後はフォトエージェンシー、インテリアアート企業写真商品企画などを経て、アートフォトレーベル photta-lot (フォッタロット)を設立。主に若手写真家の作品販売を手掛けている。また写真展プロデュース、講演会やワークショップの企画運営、写真ビジネスコンサルティング、写真の額装など、日本で写真が売れる状況を作り出すため様々な活動を行っている。
http://www.photta-lot.com/

『シリーズ・写真史を体感する』連続講座

今年の夏から初冬にかけて、横浜美術館×横浜市民ギャラリーあざみ野の合同企画『シリーズ・写真史を体感する』が開催されます。

写真史の3つの時代をテーマに、ナビゲータの天野太郎さん(横浜美術館主席学芸員)と美術館の写真コレクションを鑑賞したり、各時代の技法を実際に体験できるかなり濃い内容です。

私は第1期「写真の誕生-カメラ・オブスクーラとダゲレオタイプ」で、3日間のワークショップを担当します。

【Aコース】 7/11(日)・18(日) 10:00-16:30
【Bコース】 7/11(日)・19(月祝)10:00-16:30
【会場】  横浜市民ギャラリーあざみ野
【参加費】 12,000円(材料費込)

第2期(9/5・12・19)は久保元幸さんの「コロジオン湿板方式によるガラスネガ制作と鶏卵紙プリント」、第3期(11/7・14)は比田井一良さんの「ブロムオイル印画法」です。

参加申し込みは3月中旬から、横浜美術館HP、市民のアトリエワークショップガイド(美術館などで配布)で応募方法が発表されます。3期セットでの申し込み10名、各期単独の申し込み10名が定員です(※事前申し込みの上抽選)
横浜美術館HP: http://www.yaf.or.jp/

これから写真を学ぶ若い人にもぜひ参加していただきたいとのこと。
興味のある方はぜひお早めに情報をチェックしてみてください!

シリーズ・写真史を体感する

ブリ・コレクション代表

昨年参加したフランスBry-sur-Marneの現代ダゲレオタイプ展では、北海道で集中制作した”Flawless Lakes”シリーズから代表作が1点美術館買い上げとなり、コレクション(ブリ・コレクション)に入りました。

その作品が、コレクションの代表2点のうちの1点に選出された、との通知が来た(もう1点はNYのジェリー・スパニョーリ氏)。フランス文化省のアート事業アセスメントの公式資料として使われるとのこと。

いまいちよく分からないけど大会の決勝進出みたいで喜ばしい、みたい。

日吉

4月から、母校の東京綜合写真専門学校で1年生の授業を担当することになりました。

僕にとっては、夜間1年生のとき恩師の新倉孝雄さんに教えていただいたことが、その後写真を撮り続けるために本当に必要なことだったと思っている。とにかく妥協せず戦闘態勢を崩さないことを心がけよう。

ダゲレオタイプ

今日<写真>とは、媒介するもの/mediumのことを指します。

複製技術時代の写真はそれに付与された暗示に拠って告発し、証拠づけ、動機づけるものです。
ネットワーク上やマス・メディア上で日々産出される膨大な量の映像、その中で特定の映像を芸術と称して特権化すること、私はその行為に疑問を抱きます。
圧倒的な量の複製物のただなかで、映像はそれぞれが媒介する意味によって相対化されますが、その差異とはじつのところ微々たるものです。
あらゆる醜悪さ、心を奪う美しさ、目新しさはフラットな映像の表面においていまや等しく陳腐であり、瞬時にして消費されていくのです。

ダゲレオタイプとは何か?それはメディウムではなく、運搬するもの/containerです。

複製不可能なダゲレオタイプの射程は極端に短いものです。
それはいわば<家族のための>写真です。見知らぬ他者や見知らぬ土地を知るためではなく、近しい人や土地を憶えておくための写真。あるいは写されたものが、私を忘れないで、と死後の時間=未来に向かって願い乞うための映像。
ダゲレオタイプの映像は現実と一対一の精巧なミニアチュールであり、それゆえ現実と等価の存在です。
また映像が完全な鏡面上にあり、映像を保持すると同時に観者を映し出すというダゲレオタイプの最も特筆すべき特徴、イメージがリフレクションとの重ね合わせによってのみ観察されうるという点によって、映像は観者との関係性のなかで常に新たに生み出されます。
銀の堅牢な肉体を持った船であるダゲレオタイプは、リフレクションの無限のうつろいの中を、未来の方へ進んで行く映像なのです。

HOBO

先週は、仕事の〆切2件、ティンタイプ部の2人と伊豆フォトミュージアム訪問のほか、久保さんの暗室にお邪魔して葉山の展示用プリント、恵比寿映画祭、タルコフスキー映画祭など。

昨日上海からキュレーターの小高さんが帰ってきて、3月末の展覧会の様子が次第に見えてくる。今回もダゲレオタイプの薬品調達で苦労することだろう。

(上海での展示、もうすぐe-flyerができるので、近く詳細をご案内します)

Motoyuki Kubo at work

始まりのこと

なぜダゲレオタイプなのか?というような問いに、本当は上手く答えることができない。

作ることを動機づける思考はいくつも頭の中に散らばっていて、それらは互いには関係ないようにそれぞれの動機を支えている。でも、無関係に見える思考は下の方で必ず繋がっている。そのつながりをひと筋でも言葉に変換できさえすればよい。

・複製技術時代の映像の歴史は、初めから苦しみに満ちている。
“It’s sort of a basic historical given that the first film and the first photograph are somewhat terrible things. They’re not love stories, they’re anxieties.” – Pedro Costa
ペドロ・コスタが言うように最初に新聞に掲げられた写真はパリ・コミューンの死体だった。無数に複製された写真は告発し、証拠付け、動機づける。

・プレ複製技術時代の写真とは、どんなものだったか?
はじまりは、窓 の写真だ。ニエプスの、ダゲールの、タルボットの窓。それらは、逸る気持ちを抑えて手早くセットしたカメラが捕らえた、最初の光だった。
それらの写真は美しいけれど、何も意味しない。なぜならそのとき、写真は何かを伝達するためのメディア(媒介物)ではなくて、それそのものが一次的に指向されたからだ。

・ダゲレオタイプの射程は短い。ダゲレオタイプはポートレイトや身近な街区をイメージにとどめておくために使われた。それは<家族のための>写真だ。見知らぬ他者を知るためではなく、近しい<家族>を憶えておくための、写真。あるいは写された人が、私を忘れないで、と死後の時間に向かって願い乞うための写真。

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